『現代農業2月号(農文協)』の「主張」という論説、
私は大変興味深く読むことができました。
多くの示唆に、考えさせられ、共感することが多かったので、
ご一読をお勧めします。
テーマは「安売り競争」に巻き込まれない。
ユニクロ・ニトリなどを例に、安売り競争が招くデフレスパイラル。
これを、安売りとは、敵を倒して己だけ生き残ろうとしても、
競争は続き、安売りに勝利者はないという結論。
一方、つくば市の「みずほの村市場」、伊那市の「グリーンファーム」
両直売場の事例を「みんなが良くなる競争」として、
その仕組みを紹介しています。
さらに、地域の中の様々な業種が、相互に信頼関係で結びつき、
それぞれ持っている知恵や情報、販路などを共有して、
産業別ではなく、「地域としての業態」の創造が不可欠である、としています。
これによって「どん底に向けての競争」を食い止め、
自立的な地域を形成することができるとし、
JAの直売事業も、地域からの大義ある取り組みであると結論付けています。
直売所でどうやって農産物を販売するのかといったことにとどまらず、
次の世代にどういった世の中を引き継がせるのかといった視点からも、
十分読み応えがあるとおもいます。
ついでのようで失礼ですが、
朝日新聞夕刊で今週連載された「地球の異変、藻場に生きる」、
どれもいい話でした。
最終号の今日は、アカモクもとりあげられていました。
漁業の消長は地球環境の映し、
ゆえに漁業の成り立たない環境にしてはいけないと思います。