
神奈川県は相模湾と東京湾の2つの海域に面しますが、
海の環境は大きく異なり、
漁業種類も当然違ってきます。
その東京湾を代表する横浜市柴漁港のシャコ漁が、
16日再開されたと、
神奈川新聞の記事になっていました。
漁前日の様子と初日の模様、
2日続けて大きく取り上げており、
漁業者のみならず、多くの人が待ち望んだ漁再開の
関心の高さがうかがえます。
かつて、柴のシャコといえば、シャコのトップブランドでしたが、
資源量の減少から、
3年間の禁漁になりました。
この3年間の苦労はいかばかりのものか、
漁業士会で顔を合わせる機会があり、
「今、サバを釣りに行ってんだけど、慣れない商売でさぁ」と、
げっそりやせてしまった柴の漁師、
何と返せばいいのか、窮してしまいました。
その初日の模様、
新聞によりますと、しっかり身の入った、いいシャコが獲れたと
伝えておりました。
加工に追われるかつての活況が早く戻ることを願います。
もっとも、漁業者としては、
明日はわが身、メインとしている魚種がいつ獲れなくなるのかわかりません。
かつて管理型漁業の成功例として、
学生時代、私も学んだ柴のシャコ資源でさえ、なのですから。
この事例からは、いろいろと学ぶことが多いようです。
広く、浅く、いろいろな漁業種類に取り組み、
危険を分散させれば、
ブランドを確立することはできません。
難しいところです。