ナマコの話の続きです。
マナマコの赤に限っての事。
冷たい水を好むので、夏場は岩陰でじっとして動かなくなります。
夏眠するわけで、
夏から秋にかけては、網にもかからなければ潜りさんも姿を見かけなくなります。
そこで、体が小さくなるという人と、
大して大きさは変化しないという人がいます。
昨日、小さくなったと書きましたが、自分の経験では、これは今年に限っての事。
既に過去2年間、超夏させてみたのですが、
そのときは、極端な変化は感じられませんでした。
また、超夏することからも、何年か生きるわけですが、
2年か3年か人により意見が違います。
さらに、ナマコの生態は略解明されており、
種苗生産技術も確立しているという人もいます。
ただ、ナマコの生息地はかなり広域にわたっており、
生態も地域により変化があるかもしれません。
また、水産上の重要性も地域により異なるので、
当然研究への取り組みにも差が出たりします。
研究者である、数人の友人の話によるものですが、
分かっている人にはわかりますが、
分からない人にはわからないといった段階のようです。
なお、別役実氏の「魚づくし」によると、
「この口、ものいわぬ口」と、アメノウズメノミコトに口を切り裂かれたことから、
見た目にたがわず、性格はいたってラジカルであるといわれているらしいです。
図説魚と貝の大事典(1997)柏書房388ページに
「ナマコが始めて日本の文献に現れたのが『古事記』である。
天子系降臨のときに、アメノウズメノミコトが海の総ての生物を集めて
忠誠を誓うか尋ねたが、ナマコだけが返事をしなかったので、
小刀でその口を裂いた。
そのため今もナマコの口は裂けているのだ、と記されている」
とありました。